2015年6月3日水曜日

ミセス・チェンの花束





先日、ミセス・チェンのお嬢さんが

突然訪ねてきた。



お嬢さんと言っても

もう70近い方だけれど

とても素敵なかわいらしい方である。



中西部に住んでいるので

年に数回しかニューヨークには来ないけれど

たまに来ると

何を一緒にするというわけでもなく

ただ、再会を喜び合ってハグをして

数分だけ立ち話をする。

それだけである。

お互い電話もEメールも知らないので

たまたま会った時に喜び合うだけである。



今回は、我が家までわざわざ訪ねていらしたので

何かなと思ったら、花束を下さった。



image



結婚式のために

ニューヨークに来ていたそうで

そこでもらってきた花束だそうである。



「もらってきたはいいけれど、明日帰ってしまうし

 捨てるのはもったいないし

 このお花は、あなたにぴったりだと思ったの。」



花束をダイニングに置いたら

すぐに花の香りが広がって

部屋がぱっと明るくなり

とても嬉しくなった。



ミセス・チェンの生前から

ほんのたまに顔を合わせて挨拶をするだけなので

彼女のことは、あまりよく知らないのだけれど

こういうかわいいことをするところは

本当にミセス・チェンにそっくりである。



花束を眺めていたら

ミセス・チェンがにこにこしながら

どこかから見ているような気がした。





8 件のコメント:

カプメイ さんのコメント...

素敵な優しい感じの花束ですね。
壮大な歴史ロマン、カエルの王子様・虎さんぐるぐるの話をまた読み返しました。
何度読んでも胸がいっぱいになります。
たびささんと娘さんのことも、ミセス・チェンのお父さんがずっと見守ってくれてるような。
しみじみしみじみ・・・・。

ぽてと さんのコメント...

なんて素敵な花束。
たびささん、引っ越さないでそこにいて良かったですね~。
花束に、ふとあなたを思い出し、持って訪ねて下さる。
さりげない交友が胸を打ちます。
まるで映画を見ているようなお話がよみがえりました。

Tabitha さんのコメント...

カプメイさま

そうですね!
チェンさんのお父さんの人柄から
もしかしたらそのずっと昔から
ここまでつながっているのですよね。

しみじみ。

Tabitha さんのコメント...

ぽてとさま

チェンさんや、
チェンさんのお嬢さんの笑顔を
そのまま花束にしたような素敵な花束で。
こうやって素敵な方々と出会えるのは
幸せなことですね!


苏谢 (Suzy) さんのコメント...

Tabitha さん、こんにちは♪

昨夜は(も)中国人夫と些細なことで口論になり、
今日は(も)道を歩いていたら、当たり前のように中国語で話しかけられ、
ああ、もう、中国人なんて大嫌い!
と、頭にきていましたが、お花の写真を見て癒されました。

ミセス・チェンの素敵なお話を、ありがとうございました。
今日は6月4日、天安門事件から26年も経つのですね。
しばらくしたら仲直りします、たぶん。

Tabitha さんのコメント...

ゆきさま

私も、当然のように
あちこちで中国語で話しかけられますです…。
どうも、そういう顔をしているらしいです。 笑

ゆきさんとご主人の顔にすぐに笑顔が戻ってきますように!!

tom☆ さんのコメント...

わー素敵な花束♪ これがぴったりお似合いなたびささまってどんな方?って想像。。)するにー
華やかでかわいらしくて、グリーンが効いてるので野性味を併せ持つ女性ですね☆
しかも赤い実がくいしんぼさんなところも表現出来てるってゆーーーねーーー完璧♪

それにしてもNYに住む外国方々には、何かしらそういう歴史と言うか・ロマンと言うか・事情があるんでしょうねー!!
たびささまにもきっとすてきな物語が・・・つづく☆

Tabitha さんのコメント...

tom☆ さま

こんな花束のような女性になりたいものですねー。

でも、実際は!! 
くいしんぼ以外は、当たってませんっ!! 笑

ニューヨークで出会う方々は
本当に映画の中のような
色々な経験をしていらっしゃる方も多く
私が個人的に話を聞いただけでも、
何冊もの本になるのではないかという
そんな方々がいっぱいいらっしゃいます。

自分がいかに、平々凡々と育ってきたかと
身に染みるのですが
逆に平々凡々と育ってこられたことが
幸せなのだなぁと思います。