2012年4月9日月曜日

ロシア風呂体験談。





韓国系の銭湯は大好きで

たまにいくのだけれど

ロシア系のお風呂というのは

長年ニューヨークに住んでいても

今まで行ったことがなかった。



とても興味があったけれど

勝手がわからないので

びびりな私は、なんとなく躊躇していたんである。



先週、ひょんなことから

ヨガの先生のMさんとお風呂談義になり

Mさんが

「私、よくロシア風呂に行くよー。」

というので、

「ぎゃーーー、連れていってくれーーー。」

と、ダダをこねたお願いして、連れて行ってもらうことにした。



何を持っていけばいい?

と聞くと

「水着と、ビーチサンダルと、シャンプー。」

という。



場所は、イーストビレッジに120年前からあるという

ロシア/トルコ風呂(←クリック)。

周りの普通のアパート群と変わらぬ建物で

「お風呂」という文字を読まなかったら

そこにお風呂があるとは気づかないような所である。



時間ちょうどにやってきたMさんは

ドアを開ける前に

「言っとくけれど、万人向きじゃないからね。」

と念を押す。



日本の方々には想像が難しいと思うが

イーストビレッジという場所は

もともと「濃ゆい」場所である。

なので「万人向きじゃない」と念を押されたんである。



フロントで貴重品を預けると

バスローブを着た体格のよいお兄ちゃんが

バスローブとタオルを渡してくれて

マッサージする?

と聞いてくる。



マッサージは要らないよ、と断って

更衣室で水着に着替え

薄暗い階段を下りて、

さらに薄暗いお風呂エリアに行くと…

そこは水着を着た「濃ゆい」人々であふれていた。



つまり。



長い白いひげを蓄えた老人とか

元パンクロッカーっぽいおっさんとか

全身刺青のおっちゃんとか

ちょっと強持ての太鼓腹のおっさんとか

美しくて若いビキニの女性とか

妙にかっこいいおにーちゃんとか

世話好きのおばーちゃんとか

ありとあらゆる「濃ゆめ」な人々が

水着を着て、その辺に座って談笑したり、

うろうろ歩いたりしていたんである。



最初に、Mさんに持ち物をきちんと聞いてなかったら

そんなおっさんのいるような所で

危うく一人、裸のままうろうろしてしまうところだった。

(女性の日、男性の日というのもあるけれど

基本的に混浴らしい。)



中には、5、6種類の色々な温度の

サウナとスチームバスがあって

深めのプールみたいなものは

湯船かと思ったら

ほてった体を冷やすための水風呂であった。



ロシア風呂には、葉っぱ付の枝みたいなものがおいてあって

それで体を叩く、というマッサージの方法みたいなものがある。

__________( ↑ クリックすると動画が見れます。)



葉っぱ付の枝がバケツに入って置いてあったので

Mさんと一緒に

「誰かやんないかなー、誰かやったら観察できるのにねー。」

とひそひそ話していたのだが(Mさんも未体験)

残念ながら、最後まで誰もそのマッサージをしなかったので

実際に見る機会はなかった。

(その枝のことをヴェニーク、

そのマッサージのことをプラッツァと言うらしい)



1時間以上、あちこちのサウナを出たり入ったりして疲れたので

屋上で、外の風にあたって休憩をすることにしたら

Mさんが、ニコニコしながら更衣室から何かを持ってきて

「おやつ食べる?」と聞く。



何かな?と思ったら…



いなり寿司だった。



Mさんは、全然日本人ではないし(白人)

別に日本に行ったこともないけれど

普段から、おにぎりを食べたり

我が家からお餅を喜んで持って帰る人であるし

いなり寿司は比較的簡単に手に入るので

いなり寿司を持ってきても、変ではない。



けれども、ロシア風呂の屋上で

水着でごろごろしながら

毛むくじゃらとか、長いひげとか、刺青だらけのおっさんやら

隣の敷地の木の上を駆け回るリスやらを横目に

いなり寿司を食べている

という自分が何だか非常に奇妙な

とても濃ゆいニューヨークのロシア風呂の初体験だった。




お風呂グッズの図。
IMAG1352.jpg













8 件のコメント:

みさき さんのコメント...

とても濃ゆい世界は、ちっぽけなトキオでは想像できませぬ。(笑)

Tabitha さんのコメント...

みさきさま

もしかしたら、本場ロシアのお風呂より
ずっと、濃ゆかったのかもしれません。 笑

京都の下町の銭湯も
違う意味で結構、濃ゆいですけれど…。

カプメイ@サウナは苦手&カラスの行水 さんのコメント...

ロシア系って言うか、北欧系?
葉っぱが出てくるのがそれっぽいイメージです。
混浴だし。。。

Tabitha さんのコメント...

カプメイさま

北欧もサウナが盛んですものねー。

でも、葉っぱが出てくるサウナこそが、
正真正銘のロシア風呂です。

本場ロシアでは、変な帽子をかぶって入ります。
http://youtu.be/hbmOSwvlcu4

そして、これがヴェニークと言われる葉っぱの採集方法。
http://youtu.be/_x9Pgm8uQXk

この帽子とヴェニークは、
ニューヨークのロシア人街に売っておりまする。

ロシア人は、お風呂が大好きで
韓国街の韓国系銭湯に来る常連さんの白人は
ほぼ全員、正真正銘ロシア人。 笑
韓国銭湯も、韓国語とロシア語しか聞こえない
ある意味、濃ゆい場所なんですよー。

mom さんのコメント...

あの~、北海道の銭湯はロシア人の漁師さんだかに占領されちゃって
日本人がよりつかなくなって、とても困って、ロシア人お断り
にしたって随分随分前に聞いたことあるんだけど・・・。
もともとお風呂好きだったのね。
それは可哀想なことをしました。

カプメイ@テルメは好き さんのコメント...

ううう、ロシア人がお風呂好きなんて、知りませんでした~。(T_T)
だって、だって、ペテルブルグには2回行ったけど、
1回目はホームステイで、シャワーしか浴びれなかったし、
2回目は、座るバスタブに茶色いお湯しか出なかったんですぅ。
ダーチャ経験ないし・・・。
NYの方が、濃ゆいだけじゃなくて、いい生活してますよ、ロシア人!(笑

あ、ヴェニークって白樺とか樫で作るんですね。
ほとんど苦行って、どこかのHPに書いてありました。
いいや、体験しなくても。。。

Tabitha さんのコメント...

カプメイさま

昔の日本みたいなものかしら。
日本の下町なんかも、昔は家にお風呂がないところや
あっても狭いところがたくさんあって
みんなで銭湯行ってたんですよね?

私が読んだモスクワのプラッツァ体験談では、
叩いてもらっている時には、
瞑想できるような気持ちよさだけれど
最後に、マッサージ師の人が奇声をあげて
何だろう?と思ったら、冷水をざばーってかけられて
死ぬかと思ったって書いてありました。 

私も、プラッツァは、自分で体験するよりも
人がされているのを観察したいです。 笑

Tabitha さんのコメント...

ぽこマムさま

まー、それはかわいそうなことを…。

英語が殆ど話せないロシア人達が
英語が殆ど話せない韓国風呂に来ているのを見ると
どーやって、見つけたんだろー?と不思議になるのとともに
よっぽど好きなんだろーなーっと思いますです。