一昨日の夕食は
庭でさんまを焼いて
庭で食べた。
すっかり食べ終わった後に
じゃあ、デザートでも食べようかと
台所から、それはそれはジューシーで甘い
とっておきの桃を取ってきて
庭でむいていた時のことである。
ばさーっ、ざざざ~
ばさーっ、ざざざ~っと
庭の木が揺れだして
何かが我が家の庭への方へやってきた。
それは、一瞬止まって
物陰から、こちらの様子を伺った後
意を決したように、
桃を持っている私に向かって
ぴょんぴょこ、ぴょんぴょこと一直線に走ってきた。
紛うことなく
先日、罠で捕まえた
りす野郎であった。
りす野郎は、ぴょんぴょこと
私の足元までやってきて
「桃クレ!」
とばかりに、私を見上げるんである。
我が家の庭のイチゴとラズベリーを
全滅させたリス野郎になんか
おいしい桃をやるわけがない。
だいたい、罠で捕まえた上に
散々脅してから逃がしたというのに
平気で足元まで来て桃をねだるなんて、
どういう神経をしているのだ。
我が家の庭から
古巣の公園に戻っていただくためには
思いっきり、いぢわるをするしかないので
「こらーっ、くるなーっ! でてけーっ!!!」
と、威嚇してみた。
(桃を持っているので迫力なし。)
リス野郎は、桃が諦められないらしく
しばらく、
桃~、もももも~、もっも~とばかりに
私の周りをうろうろしていたが
やがて名残惜しそうに
桃の方を振り返りながら
去っていった。
「罠につかまって、死ぬ思いをしたっていうのに
戻ってくるだけじゃなくて、桃がもらえると思うなんて
厚顔無恥もはなはだしい。」
と、 私が激怒していると
オットが言った。
「せっかく捕まえたのに逃がしちゃうから、
そんなことになるんでしょう。
そんなことは、日本の歴史でわかりきってることぢゃないか。」
そんな歴史なんて、聞いたことないなと思ったので
「それはどんな歴史よ。」
と聞いたら
「ほら、日本はいつでも
動物が恩を返しにくるぢゃないか。
つるの恩返しとかー
きつねがどうのとかー
舌がないスズメとかー 。」
とオットは言う。
「あ、わかった。
ほら、あのリスは、きっと桃を食べに来た
桃太郎だったんだよ。
鬼退治に連れていってほしいんじゃない?」
と、オットは話を続けた。
そうか、リス野郎は、実は桃太郎だったのか…
てか。
オットよ。
それ、史実ぢゃないし。
恩返しの話ぢゃないし。
桃太郎は桃をねだらないし。
桃太郎は動物ぢゃないし。
でも、とりあえず
りす野郎は、桃太郎と命名。
桃が食べたい、桃太郎の図
◆ おまけ
過去の桃太郎のお話(←クリック)
10 件のコメント:
ウチの近くの公園に住んでいるのは、エサの少ない冬場に、ニンゲンの足から上って、食料を強奪しようとします。爪が鋭いので、危険です。
ところで、その桃は、種無し扁平桃ですか? そうでなければ、食べ残しの種を、桃太郎に進呈できますが...
たびささんのオット様はとにかく桃太郎(のはなし)がお気に入りなのが分かった。こっそりリスの桃太郎に餌付しないように。
わっ!↑グラディスおばさんだ。
同名の方がおらっしゃったでした。
シツレイいたしました。
ここで、この桃太郎君に優しくしたらいつの日か
「ここほれリスリス」って大変なご褒美を
授かるやもしれません。
オット様にお話ししてやってください。
日本の史実(史実ぢゃないったらぁ)
ここほれワンワンを。
オット様の日本の知識の引き出しがまたふえるってもんですぅ。
「せっかく捕まえたのに逃がしちゃうから」~ってもしやあの事件の船長の事か? 時事問題なんてらしくない~と思いきや【桃太郎】とは♪♪
しかも桃を食べに来たから☆桃太郎☆~(◕‿‿◕。)
あのリスは男の子だったのか~
いつの日かたびささんのキスで魔法が解ける王子様かもよん☆
浦島太郎もお忘れなく。。。
関係無いですが、ガラパゴスのジョージくん天国に行っちゃいましたね。(;_;)
現役Lecturerさま
さすが、イギリスのリスは紳士的ですね。
我が家の近所の公園のリスは
夏だろうが冬だろうが、関係なく
人間に飛びついて食力を強奪しようとします。 笑
桃はご想像どおり扁平桃です♪
桃太郎には、ずぇったい、なんにもやりませんっ!!
グラディスさま
オットは、日本語初心者だったときに
日本の昔話の本を読まされたらしくて
登場人物は、色々知っているのですが
昔話の本だったため、
「○○じゃった。」とか、「どんぶらこっこすっこっこ」
みたいな日本語だったので、わかるわけがなく
内容はちんぷんかんぷんだったらしくて
詰めが甘いため、話の筋は殆ど覚えていないらしいです。 笑
オットが大好きなイチゴとラズベリーを
桃太郎が全部盗んでいったので、復讐心に燃えている割には
桃太郎命名してしまうところも
非常に詰めが甘いと思います。 笑
ぽこまむさま
お隣のおばーさんのイニシャルは「I」ですよん。 笑
花さかじじぃのお話は
日本語初心者だったときに
無理やり読まされた昔ばなしの本に載っているので
(上のコメント参照)
夫は、桃太郎の話同様、
ものすごくいーかげんに、覚えてると思います。 笑
トム☆さま
つまり。
あの事件の船長であるリスは実はカエルで
しかも、名前が桃太郎。
ということですねっ!! 笑
カプメイさま
いつかガラパゴスに行って、
ロンサムジョージ君に会うつもりだったのに
計画が実行される前に、逝ってしまひました…。
がっくし。
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